東の歴史について記された日本神話では「黄泉の国に堕ちたのはイザナミであり、イザナギはイザナミを救いだしに行ったが、穢れの中にあるイザナミを連れ帰ることができず、二人が口論しているところに菊理媛が現れ二人の言い争いを治めた。」と表現されています。

しかし、先に戒めを破ったのは実はイザナギであり、イザナギもイザナミと共に堕落して闇の中に落ちたのです。自分たちがおかした罪ゆえに闇の中に落ちヤハウェの愛の光が見えなくなったイザナギはイザナミに、そしてイザナミはイザナギに堕落の責任を転嫁しあいました。

そしてお互いに堕落の責任を自己正当化するために、養母なるサナートクマラに全ての責任を転嫁し、サナートクマラを悪魔呼ばわりし、その存在さえも否定するようになりました。

東の歴史清算の柱は、堕落の責任を転嫁しあったイザナギ、イザナミが自らの過ちを認め、養母のサナートクマラに責任転嫁し、冤罪に追いやった罪を心からお詫びし、サナートクマラを冤罪から解放することにありますが、黄泉の国との境でイザナギとイザナミが言い争ったとき、2人の間に入った存在として記されている菊理媛の役割と、菊理媛を導いたオリオンの立場と事情があったことを理解する必要があります。

オリオンの本来の役割は、ヤハウェと共に愛に満ちた地球文明創造の歴史を築くことでしたが、人類始祖が堕落し、ヤハウェの愛を相続する立場から離れてしまったため、オリオンは全ての罪を執り成し、ヤハウェにつなぐ特使として、地上の光なき闇のシャンバラ世界に天下りルシエル、サナートクマラの責任と冤罪への苦悩を一身に甘受して来られました。東西の人類始祖の4人がそれぞれヤハウェの戒めを命懸けで守ることができていれば、ヤハウェの特使であるオリオンも菊理媛を介して働く必要はなかったのです。

オリオンの立場と事情は東西の人類始祖4人の堕落の経緯を知ることで紐解くことができます。

東西の人類始祖4人の堕落の経緯は、西においては、イブが戒めを破ろうとした時に、アダムも命がけで戒めを守ることができず、イブを諭し治めることができなかったので、アダムとイブの過ちが起こり、2人はヤハウェの愛から離れ闇の世界の始まりとなりました。そしてそれが東のイザナギとイザナミの関係に共鳴連鎖していき、東においては、イザナギが命懸けで戒めを守るという心情に立てなくイザナミに声をかけて、イザナミもまた戒めを守る心情に立てなかったので、イザナギとイザナミの過ちが起こり、2人はヤハウェの愛から離れ闇の世界(黄泉の国)の始まりとなりました。イブ・アダム・イザナギ・イザナミそれぞれが命がけで戒めを守れなかった段階ごとに、背負う闇も深くなっていきました。

養父ルシエルと養母サナートクマラの事情と心情を知るオリオンは、東の歴史のなかで、まず最初にイザナミ、イザナギを神の子として再び目覚めさせ、サナートクマラの元に立ち還らせるために、菊理媛という存在に働き守り導きました。

イザナギ、イザナミが神の子に蘇る道が開いたならば、アダムとイブにも共鳴連鎖して道が開かれていきます。 菊理媛はオリオンに導かれているという自覚はありませんでしたが、自分に働いて下さるオリオンの導きを受けて、ただ素直にイザナギ、イザナミをサポートするために動きました。

しかしイザナギ、イザナミは菊理媛の言葉を素直に受け入れることができず、そして菊理媛も、オリオンに導かれている自覚が薄く、神意を理解できずにオリオンと一体となって役割を果たすことができませんでした。