いつの世でも人々は真理を求め、救いの道を模索しながらも、虚偽の現実世界に苦悩してきた歴史をみることができます。なかには、生きながら地獄の修羅場を余儀なくされ、呪縛の現実世界から解放されるために、あの世といわれる霊界に、救いを求めて行かざるを得なかった苦悩の姿を見ることができます。
多くの宗教には、極楽や天国に救いを求めてきた思想があります。戦争と殺戮が当たり前の時代には、現実世界に理想を求める糸口がなく、あの世といわれる霊界に、救いを求めるしか道がない時代でした。そして、救いを求める多くの人々は、極楽や天国にこそ救いがあると信じて、霊界に旅立って行きました。
しかし、霊界の実相は、生前に描いていた極楽や天国とは異なる世界が待ち受けているという事実を、事前に知る人は、多くはいませんでした。待ち望んでいた霊界は、地上世界の現実が投影された意識の世界であり、そこには、極楽や天国が待っているのではないということです。
現代の宗教世界にも、霊界に救いを求める人々が数多く存在しています。しかし、霊界の実相は、従来説かれた思想とはまったく異なった実相です。宗教宗派を問わず、多くの宗教人は、この実相に対して、異端であるとして反対するでしょう。今まで偽りの真理に救いを求めざるを得なかった苦悩の人類歴史を見れば、やむを得ないことでありましょう。
世界宗教の祖となった釈迦やイエスをはじめ、多くの聖者、預言者が現代に復活するならば、宗教の壁を越えてともに動き、すべての教義を現代の人類に合わせて説いてくれるでしょう。真理は人類の成長とともに進化して行くものであり、言葉に縛られるのではなく、言葉の背後にある真意を悟るべきものであります。
それでは、霊界の実相はどのようになっているのでしょうか。
霊界は、地上で生きた人間が、肉体を脱いで行く永遠の世界でありますが、霊界は物性を超えた意識の世界であり、過去の多くの魂が集合して、創造されている世界であります。また、地上での魂の成長進化のすべてが、結果として投影されている世界であり、地上で成されたことが反映している世界でもあります。
地上世界で成されないことは、天上の霊界でも成されないのであり、地上世界に極楽浄土や地上天国が成されない限り、霊界にも、極楽浄土や天上天国は、存在しないということであります。逆に言えば、地上世界で成就したことは、あの世でも成就するということであり、すべてが写し鏡のようになっているということです。あの世に希望を託されておられる方々に取りましては、受け入れがたいことでしょう。
もしも、誰もが霊界の天国や極楽に行くことで救われるとすれば、人間は、地上世界に輪廻転生する必要はないでしょう。あの世にこそ希望と救いがあると説く思想を土台とした、宗教による人類救済の歴史は終焉し、宇宙次元の新しい超宗教理念が、登場せざるを得ない時代を迎えているということです。
非物性次元の霊界では、物性の拘束からは解放されて、食べることや寝ること、身体機能の維持に関わることや、病気など体の障害による苦痛からは、開放されることになりますが、心の世界においては、地上世界での意識が、そのままに反映される世界であります。
カルマを持った意識は、霊界にもそのまま反映されることとなり、地上世界で宇宙本源の愛の光に触れなければ、霊界に行っても同じであり、魂が神の子として成長進化するまで、地上に輪廻転生することになります。
失望と苦悩の人生から逃れるために、自ら命を絶つ方々が、年々増加している悲しい現実世界ではありますが、霊界に行っても苦悩から解放される道はなく、結果的に、自らの魂を苦しめるだけである厳しい現実に、直面するということです。苦悩から逃れる楽な道はなく、あるとすれば、自ら苦悩の境遇を避けることなく、自らの可能性を信じ貫いて、挑戦して行くしかないということです。
凶という文字は、八方位がふさがれていることを指していますが、上だけは空いており、上に動くこと、すなわち、自らの魂を高め、成長させることが、唯一残された道であるということでありましょう。
本来、人間は宇宙の縮図とたとえられるように、誰もが神の子であり、心の内に神の愛の光を宿している存在であります。いつまでも虚偽の世界に真理と救いを求め、他に責任を依存している限りは、苦悩から解放されることはないでしょう。すでに、みなさまの心の内には、生まれながらにして神の神性が宿り、神々や天使と呼ばれる霊的宇宙生命体が、ともに存在しています。自ら素直な心で祈り求めて行くときに、必ずや適切な道を開いてくれるでしょう。
どんな苦悩する境遇にありましても、見えざる神々・天使(霊的宇宙生命体)がともにある自分であることと、その可能性を信じ貫き、不屈の信念を持って、今の時代を乗り越えて行かれるみなさまでありますように、心から祈念したいと思います。
心の内に光を見出す人は幸いなり
彼らは自らの心に神の愛を見出すであろう。
自らの心に神の愛を見出す人は幸いなり
彼らは地上に平和の世を創り出すだろう。
地上に平和の世を創り出す人は幸いなり
彼らは天上(霊界)にも平和の世を創り出すだろう。
天上に平和の世を創り出す人は幸いなり
彼らは神の愛に包まれながら永遠に生き続けるだろう。
フランシスコ・ガブリエル



